究極の贅沢鍋「天草黒牛と雲丹(ウニ)の出汁しゃぶ」ができるまで~生産者と総料理長に訊く

豊かな天草の自然が育んだ“天草黒牛”と、海の恵み“雲丹(ウニ)”。
ふたつの極上素材が、料亭ならではの技によってひとつになった「天草黒牛と雲丹の出汁しゃぶ」。

今回は、“天草黒牛”を育てている「田中畜産」代表取締役の田中誉也さんと、本商品の監修にあたった下鴨茶寮の本山直隆総料理長にお話を訊きました。

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天草黒牛──旨みとサシの絶妙なバランス

熊本県天草地方。海と山が交差するこの地で、丹念に育てられる天草黒牛。
その特徴は、柔らかい肉質で甘みが強い赤身、適度な脂にあります。

今回は「ウニ」という濃厚な旨みをまとわせるため、他のブランド和牛とも比較試食を重ねた結果、脂がしつこくなりすぎず、程よいサシが美しく入った“天草黒牛”が選ばれました。

本商品の監修にあたった下鴨茶寮総料理長の本山直隆は“天草黒牛”を「きめ細かなサシと、さっぱりとした甘みがある脂。脂と赤身の絶妙なバランスで雑味のない繊細な味わい」と評しています。

「田中畜産」が育てる希少牛

年間400頭ほどしか出荷されない希少な“天草黒牛”を育てているのは「田中畜産」。海に囲まれた天草の自社牧場で、潮風を浴びて育った稲藁等を与え、のびのびと育てています。

田中畜産の代表取締役・田中誉也さんは

「弊社の牧場では成長促進剤や抗生物質を与えず、1頭あたりの牛舎のスペースを広めに保つなど、牛になるべくストレスがかからない環境で肥育を行っています。それにより赤身が味わい深く、脂もさっぱりとしたお肉に仕上がっています。」

と自信をにじませます。

「地元はもちろん、全国の方々に〝天草黒牛〟の美味しさを知ってもらいたいという弊社の先代からの思いで、飼育・解体・包装・出荷までをすべて自社で行い、希少な銘柄牛をお手頃な価格におさえています。」(田中誉也さん)

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本山総料理長監修。細部に宿る料亭の技

今回の開発において、特に磨き込まれたのが「出汁」。
本山総料理長が、出汁を引く工程を一つひとつ見直したといいます。

ウニの風味を活かしながらも牛肉と一緒に食べた時のバランスが大事だと考え、塩味とコク等をプラスした配合や牛肉に絡みやすい濃度などの微調整を行いました。視覚的にも美味しさを感じられるよう色味も見直しています。」(本山総料理長)

白だしをベースに国産粒ウニをふんだんに溶かし込み、そこへ京都らしい白味噌を加えてまろやかな甘みを出し、バターを隠し味として絶妙なコクを引き立てる…絶妙なバランスの特製出汁が完成しました。
磯の香りとクリーミーなコクが立ち上り、出汁そのものが一品料理のように愉しめる深い味わいに仕上がっています。

細部まで丹念につくりこまれた出汁が、天草黒牛とウニの旨みを最大限に引き出します。

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国産ウニにこだわって──具でもあり出汁でもある

出汁には国産粒ウニを溶かし込み、香りと旨みを一体化させると同時に、 具材としても別添えでご用意しています。

出汁にくぐらせた天草黒牛に粒ウニをのせて、 あるいは〆のリゾット風雑炊に贅沢に加えて── 味わうたびに、ウニの濃厚な香りとコクを堪能できます。

厳選された具材──九条ねぎ、生ゆば、わかめ

天草黒牛とウニを引き立てるのは、京都らしい上質な具材たち。いずれも、主役を引き立てるために厳選された素材ばかりです。

  • 九条ねぎ
      火を通すと甘みが増し、肉の旨みをふわりと包み込みます。
  • 生ゆば
      とろけるような食感に出汁が絡み、上品な大豆とウニの甘みが広がります。
  • わかめ
     さっと火を通すことで磯の香りが立ち、鍋にさらなる奥行きをもたらします。

本山総料理長曰く「わかめは脂と相性が良いのと、磯の香りが意外と肉と合うので面白い。他の食材も出汁の風味を損なわず京都らしさと、雲丹・牛肉に合うものとして選定しました」。

しっかりと計算されつくされている具材なのです。

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最後の贅沢──リゾット仕立ての〆

鍋の醍醐味は、最後の一滴まで味わい尽くすこと。「〆の雑炊が陰の主役」といえるほど、こだわりました。

旨みが凝縮した出汁に炊きたてのご飯を加え、やさしく火を通したのち、 追いウニとともに、ご添え味のパルミジャーノチーズをトッピング。
とろけるチーズと磯の香りが重なり合い、濃厚でまろやかな味わいが完成します。

牛肉の旨味や他の食材の風味が溶け出した雲丹の出汁を米に染み込ませリゾット仕立てにすることで、最後の一滴まで余すことなく召し上がっていただけると思います」(本山総料理長)。

「ウニ」と「牛肉」を一度に味わう贅沢な出汁しゃぶが完成しました。

本山総料理長は「牛肉も雲丹も持ち味は主役食材。それぞれの旨味成分が複雑に作用し合うことで独特な味わいが生まれ贅沢な商品に仕上がっています」と語ります。

ふくよかなウニの香りの特製出汁と、柔らかく甘みのある天草黒牛。そしてリゾット仕立ての雑炊で最後の一匙まで味わい尽くして。

下鴨茶寮が誇る技と心を込めた、至福の鍋をぜひご体験ください。

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プロフィール

本山 直隆

下鴨茶寮 総料理長

1981年佐賀県生まれ。料理人である父の背中を見て育ち、自身も料理の道へ。東京で日本料理の修業を重ね、2016年3月、「銀座 下鴨茶寮 東のはなれ」料理長、2017年6月「下鴨茶寮」総料理長に就任。


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