今年も春季限定「料亭のあおりいかの出汁しゃぶ」のお届けがはじまりました。
本品は、2022年の発売以降、春を迎えるたびに登場する季節の定番です。
下鴨茶寮は、ご家庭にも季節の鍋をお愉しみいただきたいという思いのもと、試作を重ね、素材の味わいと京都の出汁文化を大切にしながら、お仕立てしてまいりました。
今回は、「料亭のあおりいかの出汁しゃぶ」の開発秘話をお伝えいたします。
「いかの王様」あおりいかを鍋に仕立てる
2021年の年の瀬。
下鴨茶寮では、四季折々の鍋をお届けしたいという思いのもと、素材と向き合う日々を重ねていました。そのなかで、着目したのが「いかの王様」とも称されるあおりいかです。
いかを主役にした鍋料理は意外にも少なく、新鮮な試みとなりました。
身が厚く、甘みが強いあおりいかは、秋と春に旬を迎えます。
とりわけ春、産卵前のあおりいかを刺身にしたときの、ねっとりと際立つ甘み。その身質は、出汁にくぐらせても硬くなりすぎず、やわらかな甘みを保ちます。
名産地とされる壱岐より取り寄せ、幾度も鍋に仕立てながら味わいを確かめていきました。
(漁獲量の変化もあり、2026年現在は伊勢など国内で水揚げされたあおりいかを仕入れています)。
下鴨茶寮主人・小山薫堂の一言がきっかけに。「赤酒」の甘口出汁
「料亭のあおりいかの出汁しゃぶ」の出汁は、料理人の「いかの煮もの」からの発想で、ほんのり甘口にお仕立てしております。
繊細な甘みをどう持たせるかと思案する料理人に、「赤酒を使ってみてはどうか」という助言をしたのが、下鴨茶寮主人・小山薫堂です。
赤酒は、小山の故郷・熊本で古くから親しまれてきた酒。ほんのりとした甘みがあり、料理にもよく用いられ、味わいにやわらかさを与えます。
実際に合わせてみると、甘すぎず、余韻を感じる仕上がりに。あおりいかの旨みを引き立てるまろやかな出汁ができあがりました。
あたりめを出汁に、具としても
お召し上がりの際、まず出汁に「あたりめ」をお入れください。
時間とともに、じっくりと旨みが引き出され、出汁の味わいに奥行きが生まれます。
これは「お酒とあたりめ」というなじみ深い組み合わせから生まれ、どこか遊び心を含んだ試みでしたが、出汁の奥行きが増し、あおりいかの甘みを引き立てます。
出汁としての役目を果たしながら、最後には具としてもお召し上がりいただけるあたりめ。
ささやかながら、味わいに変化を添える一品です。
つみれの食感が、さらに愉しませてくれる
あおりいかを味わい尽くしていただくために、つみれを加えています。
いかのすり身だけでは単調になるために、鶏のミンチを合わせて厚みをだし、さらにゲソを加えて食感を残しました。
ふわりと軽い真丈ではなく、鍋の中でしっかり存在感を持つ仕立て。
ときおり感じる歯ごたえをお愉しみください。
あおりいかと一緒に召し上がっていただくのは、「いかの煮もの」でおなじみの大根や里芋。さらに、白菜、椎茸、九条ねぎ、油揚げなど、出汁を吸いながら味わいが深まるものをお選びしました。なかでも、当茶寮の鍋ではおなじみの茗荷は、甘みを引き締め、いかとの相性も抜群です。
おすすめの召し上がり方~〆の絶品雑炊
あおりいかは、出汁にさっとくぐらせて、火を通しすぎずお召し上がりください。
お愉しみいただいたあとは、ぜひ、残った出汁で雑炊を。
野菜とあおりいか、さらにあたりめ、それぞれの旨みが重なった出汁は、驚くほど深い味わいを湛えます。
その雑炊を口にした下鴨茶寮主人・小山薫堂が
「すべては雑炊のための前菜だったといってもいいぐらい」と語ったほどです。
下鴨茶寮の「出汁しゃぶ」への思いとともに
京料理は出汁から始まるといわれます。
京都の料亭としてお届けするのであれば、具材の贅沢さだけでなく、出汁そのものを召し上がっていただく鍋でありたい。その思いから、「出汁しゃぶ」と名付けました。
近年は、「出汁しゃぶ」という言葉も広まり、一つの分野として認識されるようになりました。
出汁を大切にすること。
厳選素材の旨みを存分に引き出すこと。
そして、ほんの少し遊び心を添えること。
「料亭のあおりいかの出汁しゃぶ」は、そうした思いから生まれ、春を告げる鍋としてご紹介しております。
一度食べたら忘れられない、とご好評を数多くいただいております。
末永くご愛顧いただけましたら幸いです。
〈春季限定〉料亭のあおりいかの出汁しゃぶ
3人前・冷蔵
通常価格12,960 円 税込







