香住ガニのふるさとへ。産地と料亭が仕立てる、ひと鍋の物語。

香住ガニのふるさとは、日本海に面した兵庫県香美町(かみちょう)。
この地で水揚げされるブランド蟹「香住ガニ(かすみがに)」が、京都・下鴨茶寮の料理人と出合い、「香住ガニの出汁しゃぶ」が生まれました。
香住ガニならではの甘みを、いかに引き立てるか。
産地でその品質を守る人々と、素材の持ち味を生かす料亭の料理人。それぞれの想いや工夫を、香美町の担当者、水産加工会社・ハマダセイ、下鴨茶寮への取材を通して辿ります。


 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ


地方の逸品に、新たな価値を。

©ハマダセイ

日本各地には、まだ広く知られていない魅力的な食材が数多くあります。
下鴨茶寮では、そうした地域の食材に新たな価値を見いだし、その魅力をより多くの方へ届ける「地方食材のブランド化支援プロジェクト」に取り組んでいます。
ふるさと納税を通じたこの取り組みでは、これまでに、のどぐろ、天草黒牛、天草大王、とらふぐ、ホエー豚など、各地の特色ある食材を料亭ならではの鍋料理に仕立ててきました。

そして今回、新たに誕生したのが「香住ガニの出汁しゃぶ」です。
香住ガニの持ち味を生かしながら、産地の加工技術と料亭の技を掛け合わせて生まれた一品。その商品開発に携わった皆さんに、お話を伺いました。

◆北村さん(香美町役場 香美町ふるさと納税推進室):ふるさと納税と地域PRを担当。

◆島﨑さん(株式会社ハマダセイ):香住港そばに工場を置く水産加工会社代表。

◆下鴨茶寮・佐藤(ふるさと納税担当)/下鴨茶寮・藤本(料亭側の仕立てを担当 )

香住ガニの名を、より多くの食卓へ

©ハマダセイ

兵庫県香美町が誇るブランド蟹「香住ガニ」。近年、その名はふるさと納税を通じて全国へと広がり、より多くの食卓で親しまれるようになりました。その背景には、地域が重ねてきた地道な取り組みがあります。

香美町・北村さん「6年ほど前までは、ふるさと納税の返礼品として一番人気だったのはセコガニでした。ところが、脚折れなど見た目に難はあっても、味や品質には問題のない香住ガニを返礼品としてご紹介したところ、大変ご好評をいただいたんです。それをきっかけに香住ガニの認知が広がり、今では返礼品の半分以上を占めるほどになりました」

香美町では、神戸に営業所を構え、約10年にわたり地域の魅力を発信してきました。こうした継続的なPR活動に加え、水産加工会社・ハマダセイも町と連携し、商品開発や新たな食べ方の提案に取り組んでいます。

ハマダセイ・島﨑さん「以前は蟹を丸ごと楽しむ『姿ガニ』が人気でしたが、最近はご家庭での調理や後片付けの手間を考えて、甲羅盛りやしゃぶしゃぶ用など、食べやすく加工した商品が好まれるようになりました。手軽に香住ガニのおいしさを楽しんでいただけることが、支持される理由の一つだと思います」


 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ


香住ガニとは

©ハマダセイ

香住ガニとは、香住漁港で水揚げされるベニズワイガニのこと。その名を冠することができるのは、この港で水揚げされたものだけです。では、どのような味わいが特徴なのでしょうか。

香美町・北村さん「赤色はやや淡く、甘みが強いのが特徴ですね」
ハマダセイ・島﨑さん「松葉ガニと比べると身はやや柔らかく、みずみずしくジューシーな味わいが魅力です。世代を問わず親しみやすいカニですね。大ぶりなものは『黄金ガニ』として取引されることもあります」

香住ガニの鮮度の秘密は、小型船による日帰り漁。さらに、ハマダセイの加工所は香住港の近くに位置し、水揚げから加工までを短時間で行える環境が整っています。加えて、ハマダセイが導入する「プロトン凍結技術」によって冷凍時の細胞へのダメージを抑え、解凍後も香住ガニならではの旨みや食感を保つ工夫が施されています。

©ハマダセイ

香美町・北村さん「小型船なので、遠洋にいかず近場で獲る漁師さんが多いことと、地元に加工所があることも、鮮度を保つうえで大きな強みになっています」

漁期は9月から翌年5月末までと長く、比較的長い期間にわたって水揚げされることも特徴のひとつ。こうした産地ならではの強みが、ふるさと納税の返礼品としての人気を支えています。

 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ


香住ガニの甘みを引き立てる、料亭の出汁

下鴨茶寮・佐藤「下鴨茶寮では、鱧や合鴨、ぶりなど、素材の持ち味を出汁で引き立てる『出汁しゃぶ』をご好評いただいています。新たな食材として蟹を検討していたところ、ふるさと納税事業を通じたご縁から、香美町の香住ガニをご紹介いただきました」

下鴨茶寮・藤本「下鴨茶寮の強みは何といっても出汁にあります。香住ガニならではの甘みを生かすため、繊細な味わいを損なわず、その魅力を引き立てる出汁づくりにこだわりました。総料理長の本山も数種類の蟹を試食し、香住ガニの素直な味わいを高く評価していました。素材そのものの良さが際立っていたので、味の調整も最小限で済んだことが印象に残っています」

ハマダセイ・島﨑さん「当社では通常、加工から冷凍、出荷、PRまで一貫して手がけていますが、今回はパッケージや商品写真を下鴨茶寮さんにお願いしました。料理の盛り付けや写真も美しく、香住ガニの魅力をこれまでとは違う形で表現していただけたと感じています。おいしさはもちろん、見た目の美しさも商品の大切な価値だと思います」

香住ガニを知り尽くす、ハマダセイの島﨑さんにおすすめの食べ方を伺いました。

ハマダセイ・島﨑さん「しゃぶしゃぶはもちろんですが、下鴨茶寮さんが監修したかにみそがポイントです。途中で出汁に溶かせばかにみその濃厚な旨みが加わり、また違った味わいを楽しめます。〆の雑炊では、さらに奥深い味わいに。ひと鍋で三段階のおいしさを堪能できます」

また、香住ガニのみずみずしい食感と甘みを楽しむには、解凍の仕方にもひと工夫。

ハマダセイ・島﨑さん「大事なのは解凍の仕方。完全に解凍せず、半解凍の状態で出汁にさっとくぐらせるのがおすすめです。身がふわりと開き、香住ガニならではの甘みを存分に楽しめます」

しゃぶしゃぶのほか、フライパンで香ばしく焼くのもおすすめ。殻が取り除かれているため、ご家庭でも手軽にさまざまな味わい方を愉しめます。


 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ


香住ガニから広がる、香美町の魅力

©香美町

香住ガニを育む香美町には、日本海と山々に囲まれた、豊かな自然と食文化が息づいています。

香美町・北村さん「香美町は海と山が近く、食材の豊かさと暮らしの豊かさが誇れる町です。カニはもちろん、ホタルイカや但馬牛といった特産品もありますし、冬はスキー場、夏は海水浴と、一年を通じて自然を楽しめるんです。美しい夕日も、ぜひ見ていただきたい景色のひとつですね」

さらに、ふるさと納税を通じて生まれる地域とのつながりについても、こう語ります。

香美町・北村さん「ふるさと納税でいただいた寄付金は、子どもの教育や給食費の無料化などに役立てています。返礼品をきっかけに、この町に関心を持っていただけたら嬉しいですね」


 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ


三者のこだわりから生まれた「香住ガニの出汁しゃぶ」

「こうして生まれた、香住ガニの出汁しゃぶ」。

香住ガニならではのみずみずしい身と甘みを、産地の加工技術で大切に保ち、下鴨茶寮の出汁で引き立てる。そこには、香美町の生産者や加工会社、料亭の料理人、それぞれの想いと技が息づいています。
出汁にさっとくぐらせて味わう香住ガニの甘み。かにみそを加えることで深まる旨み。そして、最後の一滴まで楽しみたい〆の雑炊。
産地と料亭が届ける味わいを、ぜひご自宅でお愉しみください。

香住ガニの出汁しゃぶ(2〜3人前)

 ●ベニズワイガニ(香住ガニ)ポーション 250g×2

 ●特製鍋だし 170ml

 ●香りぽん酢 300ml

 ●かにみそ加工品 100g

保存方法:冷凍(賞味期限30日)


 [兵庫県産]香住ガニの出汁しゃぶ



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