下鴨茶寮のおせち全品目縁起リスト~新年の言祝ぎ~

和おせち 一段「午」陶器製珍味入れ付(2人前) 32,400 円 (税込) 

重箱のふたをそっと上げれば、朱と白、金と黒。端然と並ぶ口取りの艶、柚子ひと筋ーーー新年に彩りを添える「おせち」について、今回はお話しいたします。

お正月にいただくおせち料理には、一年の始まりにふさわしい、様々な願いと意味が込められています。

世界遺産・下鴨神社の供御所(くごしょ)を預かる下鴨茶寮がしつらえる「おせち」は、一品ずつに願いを宿した言祝ぎ(ことほぎ)を大切に守る、正統派の和おせちです。古くは神饌として供えられた「おせち」。そこに込められた祈りを紐解きます。

 

 下鴨茶寮のおせち2026


おせち料理の起源と「祝い肴三種」 

和おせち 三段「午」陶器製珍味入れ付(4~5人前) 57,240 円 (税込)


おせち料理の始まり---神に供えた「御節供(おせちく)」

「おせち」の語源は、平安時代の宮中行事である「節会(せちえ)」に供された「御節供(おせちく)」に遡ります。季節の変わり目である「節句」には、旬の食材を用いた料理が神へ供えられました。節句のお祝いは民間にも広がり、最も重要な節句である「正月」を祝う料理が「おせち料理」と呼ばれるようになりました。

一年間の感謝と豊作を祈り、家族の健康や子孫繁栄など、様々な願いを込めて作られた料理は、保存がきくように濃い味付けがされているのも特徴の一つです。料理を休むことができるうえ、親族の集まりの祝席料理として重宝する「おせち」はお正月に欠かせない存在となりました。

 

新年を祝う「祝い肴三種」は東西でちがう

和おせち 一段(2人前)17,820 円 (税込) 

 

おせち料理の中でも、特に欠かせないのが「祝い肴(いわいざかな)三種」です。新しい一年の始まりを寿ぐ(ことほぐ)ための縁起の良い三品ですが、この三品の内容は、地域によって違いがあるのをご存知でしょうか。東西の祝い肴三種で共通する二品は「数の子」「黒豆」です。残る一品は、関東では、田作りが五穀豊穣を願う品として選ばれています。一方、関西では、叩き牛蒡が選ばれます。叩き牛蒡は、地中に深く根を張る牛蒡にちなみ、家の基礎を固め、長寿と安泰を願う意味が込められています。

品目

意味・願い

数の子醤油漬

卵の数が非常に多いことから、「子孫繁栄」を願う縁起物です。

黒豆甘露煮

「まめ」に働き、「まめ」に暮らせるようにとの願いが込められています。

叩き牛蒡(関西)

神饌としての牛蒡料理に由来し、開運と豊作を願う縁起物。根を張ることから家の基礎を固め繁栄を祈ります。

田作り(関東)

昔、豊作の肥料として使われていたことから、「五穀豊穣」を願います。「五万米(ごまめ)」とも呼ばれます。



重箱の一の重の「口取り」

和おせち 三段(4人前) 39,960 円 (税込)

おせちの重詰めは江戸後期から始まったとされ、料理を重ねることで「福が重なる」「めでたさが重なる」という意味合いが込められているといいます。

明治時代の女性向け雑誌には、おせちの一の重には祝い肴や口取り、二の重には焼きものや煮もの、三の重には酢のものを詰める、といった盛り付け例もみられます。

「口取り」とは、お茶事の最初に出されるお菓子や、祝い席のはじめに出る甘い料理のこと。おもてなしとして、華やかな見た目も重視されました。

おせちの一の重は最も重要な重で、口取りとして縁起の良い甘味のきんとんや伊達巻、祝い肴が詰められます。これが、いわゆる定番おせちのイメージではないでしょうか。

下鴨茶寮のおせちは、伝統的な祝い肴を用いながら、料亭のおもてなしを感じていただけるよう、口取りや祝い肴に加え贅沢なお料理を彩り鮮やかにお詰めしております。

下鴨茶寮のおせち言祝ぎ〈全品目縁起の由来リスト

下鴨茶寮×カネシメ髙橋水産 冷凍コラボおせち二段(2~3人前) 23,760 円 (税込)

おせち料理の一品ごとに、良い年となるよう年神様への祈りを込めています。おめでたい松竹梅をかたどったものや、語呂合わせなど、祈りの形はさまざま。

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下鴨茶寮のおせち料理のお料理に込められた願いについて全品説明リストをおつくりしました。おせちの種類によって、入っている品目は違いますが、元旦にはぜひ、答え合わせをお楽しみください。

 下鴨茶寮のおせち2026

品目 読み 縁起の由来
あ行
相生なます あいおいなます 紅白の色合いが「平和」や「祝い事」を象徴し、夫婦がともに長生きする「相生(あいおい)」の願いを込める。
合鴨つみれ・合鴨ロース・合鴨ロース燻製 あいがもつみれ・あいがもろーす・あいがもろーすくんせい 鴨はつがいとなることから「夫婦円満」「家庭円満」「子孫繁栄」の象徴。
青葱 あおねぎ 労を「ねぎ」らい健康を祈る
厚焼玉子 あつやきたまご 卵は「子孫繁栄」を象徴し、黄色は「金運」を願う。
甘海老塩辛 あまえびしおから 海老は「長寿」の象徴。腰が曲がるまで長生きできるように。
甘鯛雲丹焼 あまだいうにやき 「めでたい」に通じる鯛と、雲丹の鮮やかさで「華やかさ」を願う。
鮑旨煮 あわびうまに 「不老長寿」を願う縁起物。長生きの象徴。
いかの塩辛 いかのしおから いかは「一家円満」に通じる縁起の良い食材。
いくら醤油漬 いくらしょうゆづけ 魚卵は「子孫繁栄」の象徴。「難を転じる」といわれる南天に見立てて、福を招く願いを込めています。
伊勢海老具足煮 いせえびぐそくに 海老は「長寿」の象徴。伊勢海老は特に「威勢が良い」に通じ、「立身出世」を願う。
伊勢海老の酒煎り いせえびのさかいり 海老は「長寿」の象徴。伊勢海老の鮮やかな色で「祝い事」を意味する。
市松高菜巻 いちまつたかなまき 市松模様は「子孫繁栄」や「事業拡大」を象徴する縁起の良い柄。
糸賀喜 いとがき 細く長く切った食材は「長寿」や「縁結び」を願う。勝男(かつお)から勝負運の縁起を担ぐ。
鰻八幡巻 うなぎやはたまき 細長い形は「長寿」を、八幡(やわた)の名は「武運長久」を願う。
雲丹くらげ うにくらげ 「海の恵み」と「豊かさ」を願う。
梅人参 うめにんじん おめでたい梅の花を模しています。
海老芋煮 えびいも 海老芋は、子芋がたくさんつくことから「子孫繁栄」の願いを込める。
海老の甘塩煮・海老の旨煮・海老の塩蒸し えびのあまじおに・えびのうまに・えびのしおむし 海老は「長寿」の象徴。腰が曲がるまで長生きできるように。
か行
海鮮サラダ かいせんさらだ 数の子、いか、貝などの縁起の良い海の幸を使い、彩り豊かにサラダ風に仕立てました。
海鮮松前漬 かいせんまつまえづけ 昆布は「喜ぶ(よろこぶ)」、魚介は「豊漁」を願う。
数の子醤油漬 かずのこしょうゆづけ 「ニ親(にしん)」の子、すなわち子孫繁栄を願う縁起物です。
かに甘酢漬 かにあまずづけ かにの赤い身が慶びを表す。「福をかき集める」との願いも。
かに甲羅詰め かにこうらづめ 甲羅に詰めることで「幸せを逃さない」願いを込める。
南瓜煮 かぼちゃに 南瓜(なんきん)と「ん(運)」が二つ付くことから縁起が良いとされます。
からす鰈西京焼 からすがれいさいきょうやき 鰈はたくさん子を持つことから「子孫繁栄」「商売繁盛」「夫婦和合」の縁起物。
唐墨 からすみ 出世魚のボラの卵巣を塩漬けにしたもので、「子孫繁栄」を願う。奈良時代より高級とされ「富」の象徴。
甘藷レモン煮 かんしょれもんに 鮮やかな黄色が「金運」や「豊かな実り」を象徴。
菊かぶら きくかぶら 菊の花は不老長寿の象徴であり、邪気を祓う意味を持つ縁起物。
絹さや きぬさや 豆は「まめに働く」「健康」の願いを込める。
絹豆腐のオランダ煮 きぬどうふのおらんだに 「真っ白な心」と「清らかさ」を願う。豆腐などを四角く切ったものは「家の土台」を象徴し、「安定」を願う。
求肥巻 ぎゅうひまき 柔らかく粘り気のある求肥は「粘り強さ」や「縁結び」を願う。
金柑蜜煮 きんかんみつに 代々(だいだい)繁栄する、願を込めて。金柑の黄色は「金運」を象徴。
銀鱈西京焼 ぎんだらさいきょうやき 鱈は「たらふく」に通じる縁起物。「豊漁」と「子孫繁栄」を願う。
銀鱈の煮付け ぎんだらのにつけ 鱈は「たらふく」に通じる縁起物。「豊漁」と「子孫繁栄」を願う。
巾着餅 きんちゃくもち 巾着の形は「金運招福」や「富」を願う。
銀杏煮 ぎんなんに 銀杏は扇形に似ており、「末広がり」の吉兆を意味する。
きんぴらまぐろ きんぴらまぐろ 強く丈夫な食材は「健康」と「活気」を願う。
クリームチーズ味噌漬 くりーむちーずみそづけ 濃厚なクリームチーズを神が好むとされる白味噌に漬け込みました。
栗甘露煮 くりかんろに 栗は「勝ち栗」といわれ、運気を高める・豊かさを願う縁起物。
栗きんとん くりきんとん 黄金色に輝くきんとんは、「金運」や「富」を願う縁起物。
栗ブランデー漬 くりぶらんでーに 「金運」や「豊かさ」に「洋の風味」で華やかさを添えて。
車海老旨煮 くるまえびうまに 海老は「長寿」の象徴。腰が曲がるまで長生きできるように。
くるみちりめん くるみちりめん 家庭円満を願うくるみと、子孫繁栄の象徴ちりめんじゃこを合わせた一品。
くるみ飴煮 くるめあめに 殻の固さにちなみ、家庭円満と絆の固さを願う縁起物です。
黒鮑旨煮 くろあわびうまに 「不老長寿」を願う縁起物。長生きの象徴。
黒豆甘露煮 くろまめかんろに 「まめに(健康に)働く」の語呂合わせから、「無病息災」を願う。
黒豆松葉刺し くろまめまつばさし 「まめに働く」の願いに、松葉の「不老長寿」の願いを添える。
慈姑かすてら くわいかすてら 芽が出ることから「出世」や「向上」を願う。
紅白蒲鉾 こうはくかまぼこ 紅白の蒲鉾は初日の出を表すとされ、慶びと平安を願う縁起物です。赤は「魔除け」、白は「清浄」の意味。
紅白なます こうはくなます 大根と人参を細く切ることで紅白の「水引」を表現し、「平和」や「祝い事」を願う縁起物。
紅白なますいくら添え こうはくなますいくらぞえ お祝いの水引を模した紅白なますに、「子孫繁栄」の願いを込めたいくらを添えて華やかに。
紅白松笠烏賊 こうはくまつかさいか 紅白の「祝い事」と、松笠の「長寿」の願いを込める。
紅白餅 こうはくもち 紅白の「祝い事」と、「粘り強さ」を願う。
小鯛の香酢漬 こだいのこうすづけ 鯛は「めでたい」に通じ、「慶び」を象徴。
このわた このわた 干したなまこは別名「キンコ」と呼ばれ、お金が集まるという縁起物。
昆布巻 こぶまき 「喜ぶ(よろこぶ)」の願いと、巻物の形から「学問」や「知恵」を願う。
子持烏賊 こもちいか 卵は「子孫繁栄」の象徴。
子持昆布 こもちこんぶ 昆布は「喜ぶ(よろこぶ)」、卵は「子孫繁栄」を願う。
子持ままかり こもちままかり 卵は「子孫繁栄」の象徴。ままかりの甘酢漬に魚卵をあわせ、黄金色に仕立てた祝いの一品。
昆布 こんぶ 「喜ぶ(よろこぶ)」の語呂合わせから、「慶び」を象徴。
さ行
鮭昆布巻 さけこんぶまき 昆布は「喜ぶ(よろこぶ)」、鮭は「出世」や「豊漁」を願う。
鮭柚庵焼 さけゆうあんやき 鮭は「立身出世」や「豊漁」を願う。無病息災を願う柚子の香り高い一品。
さしみいか黄金和え ささみいかおうんごんあえ 「一家円満」のいかに「子孫繁栄」の魚卵を合わせ、「金運上昇」の黄金色に仕立てた祝いの一品。
里芋煮 さといもに 子芋がたくさんつくことから「子孫繁栄」を願う。
鰆柚庵焼 さわらゆうあんやき 鰆は春を告げる魚であり、「立身出世」を願う。柚子の香りが邪気を払うとされる。
山菜あさり さんさいあさり 二枚貝に見立てたあさりで、大願成就を祈る縁起物です。
三度豆煮 さんどまめに 年に三度収穫できることから、豊作祈願の縁起物とされています。「まめに働く」願いを込めて。
椎茸旨煮(椎茸煮) しいたけうまに(しいたけに) 椎茸は、古くから神饌として使われてきた縁起物。笠が成長することから「成長」を願う。
渋皮栗 しぶかわぐり 栗は「勝ち栗」と言われ、実りを象徴します。運気を高める・豊かさを願う縁起物とされています。
白葱 しろねぎ 労を「ねぎ」らい健康を祈る。
白みそ出汁 しろみそだし 白い色は「清浄」を意味する。白みそは神と共に食し一年の恵みを得る雑煮に用いられる神饌。
すっぽんの時雨煮 すっぽんのしぐれに すっぽんは「長寿」と「滋養強壮」の象徴。
酢取り茗荷 すどりみょうが 茗荷は「物忘れ」を防ぎ、「才覚」を増すという願いが込められる。
蕎麦 そば 細く長い蕎麦は、「長寿」を願う。
た行
蛸の旨煮 たこのうまに 蛸は「多幸(たこう)」に通じ、「多くの幸せ」を願う。
蛸のわさび漬 たこのわさびに 蛸は「多幸(たこう)」に通じ、「多くの幸せ」を願う。
叩き牛蒡 たたきごぼう 神饌としての牛蒡に由来。叩いて柔らかくしたものは、開運と豊作を願う縁起物。
田作り たづくり 片口イワシの幼魚を飴炊きにしたもので、昔、田畑の肥料に使われたことから五穀豊穣を願う縁起物で、「五万米(ごまめ)」とも呼ばれます。
伊達巻 だてまき 形が巻物(書物)に似ていることから「学業成就」や「文化発展」を願う。
鱈の旨煮 たらのうまに 「たらふく食べられる」ようにとの願いを込めた縁起物です。
千代結び蒲鉾 ちよむすびかまぼこ 千代に続く縁を結ぶ、祝いの結び。魚のすり身を結んでいます。
千代呂木 ちょろぎ 長老喜とも書き、「長寿」や「家内安全」を願う。
つぶ雲丹 つぶうに 贅沢な海産物。「豊かさ」と「華やかさ」を願う。
鶏松風 とりまつかぜ 表面にけしの実を散らすことで「松」を表現し、「めでたさ」や「松の不老長寿」を願う。
鶏柚子胡椒焼 とりゆずこしょうやき 運気を「とり」込み、代々(だいだい)健康に栄える願いを込めて。
な行
菜の花ひたし なのはなひたし 早春に咲く菜の花は「生命力」と「豊かな実り」を願う。
なまこぽん酢 なまこぽんず 米俵に似た姿から豊かさを願う縁起物。干したなまこは別名「キンコ」と呼ばれ、お金が集まるという縁起物。
にしん昆布巻 にしんこぶまき にしんは「二親(にしん)」、昆布は「喜ぶ(よろこぶ)」に通じ、「子孫繁栄」を願う。
人参煮 にんじんに 赤い色は「魔除け」を意味する。
野沢菜の松前漬 のざわなのまつまえづけ 野沢菜の爽やかな風味と昆布の旨味を重ねた松前漬。昆布は「喜ぶ(よろこぶ)」の願いを込める。
のし梅 のしうめ もとは「気付け薬」として用いられていた。梅は厄除けと生命力の象徴であることから、健康長寿を祈る。
は行
博多柚子柿 はかたゆずがき 柚子は体を清め邪気を払い、柿は長寿の象徴。香り高く仕立てた縁起の一品。
干子 ばちこ、ほしこ なまこの卵巣を干した珍味。「子孫繁栄」の象徴。
花百合根甘露煮 はなゆりねかんろに 百合根は鱗片が重なっていることから「家が重なる」「子孫繁栄」を願う。花の形に飾り切りし、「華やかさ」を添える。
花蓮根 はなれんこん 穴がたくさん空いている蓮根は「将来の見通しがきく」を願う。花の形に飾り切りすることで「めでたさ」を表現。
蛤時雨煮 はまぐれしぐれに 蛤は二枚貝で対になる貝殻以外とは合わないことから「夫婦円満」を象徴。
姫くわい煮 ひめくわいに 芽が出ることから「出世」や「向上」を願う。
飛龍頭煮 ひりゅうずに 人参や銀杏など縁起の良い多くの具材を混ぜて作ることから「家族の和合」や「団結」を願う。
ふぐ白子焼 ふぐしらこやき 「福」に通じるふぐは「開運招福」、白子で「子孫繁栄」を願う。
亀甲筍 べっこうたけのこ 亀甲の形は「長寿」の象徴。筍は成長が早いことから「立身出世」を願う。
干柿 ほしがき 柿は長寿の象徴であり、「福をかき集める」との願いも。
帆立燻製 ほたてくんせい 貝の形が扇を開いたような末広がりで縁起が良い。「順風満帆」に進むことを祈る。
穂付筍煮 ほつきたけのこに 筍は成長が早いことから「立身出世」を願う。
堀川牛蒡煮 ほりかわごぼうに 牛蒡は長く根を張ることから「長寿」や「家の土台がしっかりする」願いを込める。
本唐墨 ほんからすみ 出世魚のボラの卵巣を塩漬けにしたもので、「子孫繁栄」を願う。奈良時代より高級とされ「富」の象徴。
ま行
巻ゆば まきゆば 巻物の形から「学問」や「知恵向上」を願う。「姥(うば)」の音から長寿を願う。
松笠烏賊雲丹焼 まつかさいかうにやき 松笠の形に飾り切りし、「長寿」の願いを込める。
松笠慈姑煮 まつかさくわいに 芽が出ることから「出世」や「向上」を願う。松笠の形に飾り切りし、「長寿」の願いを添える。
松茸旨煮 まつたけうまに 神を「待つ・祀る」神聖な食べ物。
まな鰹西京焼 まながつおさいきょうやき 鰹は「勝男」に通じ、「勝負運」や「立身出世」を願う。
水菜煮 みずなに 「真っ直ぐに育つ」ことから「健やかな成長」を願う。
身巻鮭真丈 みまきさけしんじょ いかの真丈の白色と鮭の赤の紅白がめでたい縁起物。
や行
焼ふぐ やきふぐ 「福」に通じるふぐは、「開運招福」を願う。
焼帆立 やきほたて 貝の形が扇を開いたような末広がりで縁起が良い。「順風満帆」に進むことを祈る。
焼湯葉 やきゆば 精進料理の要として「湯葉を食するところに病気なし」といわれる。「健康」を願う。
柚子皮 ゆずかわ 柚子の香りには「邪気払い」の力があるとされる。
湯葉俵 ゆばだわら 「姥(うば)」の語呂から健康長寿を、俵の形に似せることで「豊作」や「富」を願う。
湯葉煮 ゆばに 「湯葉を食するところに病気なし」といわれる。「健康」を「姥(うば)」の語呂から「長寿」を祈る
ら行
ローストビーフ ろーすとびーふ お祝いの席に選ばれる晴れやかなご馳走。牛は「豊かさ」「勤勉」「安産」を象徴。
六角里芋煮 ろっかくいもに 里芋は子芋がたくさんつくことから「子孫繁栄」を願う。六角形は「甲羅」を模し、「長寿」を願う。
ロブスター具足煮 ろぶすたーぐそくに 海老は「長寿」の象徴。脱皮を繰り返すことから「立身出世」、鎧のような甲羅から「武運長久」を祈る。
ロブスター塩蒸し ろぶすたーしおむし 海老は「長寿」の象徴。脱皮を繰り返すことから「立身出世」として仕事運向上を願う。
わ行
若桃シロップ漬 わかももしろっぷづけ 桃は「魔除け」や「不老長寿」の縁起物。

 

参考:近代におけるおせち料理の形成と婦人雑誌『婦人之友』・『婦人画報』・『主婦の友』を中心に(山田慎也)

 

 下鴨茶寮のおせち2026

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